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◆取得以前   ◆取得準備の実務   ◆適用範囲・環境方針の実務   ◆計画の実務

◆実施及び運用の実務   ◆点検の実務   ◆マネジメントレビューのポイント
計画の実務  


   3.法的要求事項の維持・管理 ― 基本は、CSR

 適用可能な法的要求事項は、「定期的に評価するための手順を確立し、実施し、維持すること。組織は定期的な評価の結果の記録を残すこと(4.5.2.1 順守評価)」が求められています。ここでは、一覧表にまとめた「法的及びその他の要求事項登録表」のメンテナンスを定期的に実施し、関連する監視測定を定期的に実施し、その記録を残していくことになります。

  「法的及びその他の要求事項登録表」のメンテナンスサイクルについて、ISO14001:2004規格は「定期的」と規定されているだけで、具体的なサイクルは要求されていません。では、どのくらいの期間での見直しがよいのでしょうか? もちろん、ベストは毎日確認することでしょう。しかし、法令の制定・改廃は、それこそ毎日のように行われています。そのなかから 「法的及びその他の要求事項登録表」に掲げた法令に関する情報を拾い上げるだけでも、相当の時間を要します・・・。

  ここで一つ真剣に考えてみるべきことがあります。それは、本来、組織が順守しなければならない法令は、環境法だけではない、ということです。繰り返しになりますが、ISO14001:2004はその序文には、次のように記述されています。「この規格には、品質、労働安全衛生、財務、リスクなどのマネジメントのような他のマネジメントシステムに固有な要求事項は含まれていないが、その要素は他のマネジメントシステムの要素に合わせたり、統合してりできる。組織がこの規格の要求事項に適合した環境マネジメントシステムを構築するに当たって、既存のマネジメントシステムの要素を適応させることも可能である」。これは、環境マネジメントシステムが組織のマネジメント体系の一部であること、裏を返せば、ISO14001:2004の規格を活用してマネジメントシステム全体を構築することも可能であること、を示しています。つまり、環境マネジメントシステムを、経営全般について考え・改善していくシステム(の一部)として機能させていくことを考えるのならば、環境法は組織が把握・対応すべきすべての法令の一部にすぎないことになります。そうであるならば、法令を定期的に見直すベストのサイクルは組織の意識次第である、ということになるでしょう。

 また、メンテナンスした法令情報は、整理され・理解されなければ意味はありません。集められたままの情報では、法令遵守のためにはまったく役に立たないからです。この作業も相当の人手とコストを要します。法令の収集・整理・把握については、多数の商品・サービスが世にでていますが、もし、自組織のなかで法令のメンテナンスに関する人材の手当て・育成ができないのならば、そうした商品・サービスを購入することも検討すべきであると思います。大規模な組織であれば法務部などのセクションや顧問弁護士の活用が考えられますが、小規模の組織ではとてもそこまでは無理でしょう。「環境法令管理室 環境法令管理ツール」紹介のコーナーでいくつかの商品・サービスを紹介してありますので、参考にしていただければと思います。

   4.組織が同意するその他の要求事項

 組織が同意するその他の要求事項として、「附属書A(参考)この規格の利用手引」では、@公的機関との合意、A顧客との合意、B規制以外の指針、C自発的な原則又は行動規範、D自発的な環境ラベル又はプロダクトスチュワードシップに関するコミットメント、E業界団体の要求事項、F地域社会グループ又はNGOとの合意、G組織又は親組織の公表されたコミットメント、H法人組織/会社の要求事項、が掲げられています。

  公的機関との合意には、協定(公害防止協定や環境管理協定など)と要綱(地下水の保全及び利用の適正化に関する要綱や悪臭防止に関する指導要綱など)とがあります。協定は、行政と組織とが結ぶ契約(有力説)であり、要綱は、行政指導であるといえます。協定を締結することも要綱に従うことも組織の自由(実際には、完全に自由意志とは言えない部分もありますが)ですので、やると意思決定したならば、当然、組織が同意するその他の要求事項として特定する必要があります。

 その他、注意すべきものとしては、たとえば、事務所等を賃貸借している場合における契約内容があります。廃棄物の排出・管理や火災などの緊急時における対応方法などを整理して、組織が同意するその他の要求事項として特定することが望ましいでしょう。

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